<小学生の夏休み自由研究>
長男が小学4年生の時の夏休みに取り組んだ自由研究を紹介します。
自由研究のテーマは「月の観察」です。
月の観察の注意点、手順、まとめ方、そして実際の実例を紹介します。
- 自由研究に月の観察を選ぶ際の注意点
- 2023年夏休み(7月21日~8月31日)のおすすめ観測日
- 月の動きの観察 手順・やり方
- 自由研究のまとめ方
- 表紙(タイトル・名前)
- 調べたいと思った理由・予想
- 観察方法
- 月の観察
- 気づいたこと
- 調べたこと 「赤い月」
- 感想とまとめ
- さいごに
自由研究に月の観察を選ぶ際の注意点
月の観察を自由研究のテーマにしようと決める前にいくつか注意点があります。
月の観察は自由研究の定番ですが、誰でも気軽にという自由研究のテーマではないので、以下のことを確認して、観察可能かどうかを考えてから決定することをおすすめします。
月はいつでも見えるわけではない!
太陽は早朝に東から昇りお昼の12時前後に真南(南中)に到達し、夕方西の空に沈みます。
一方、月は毎日出てくる時間がずれていきます。
月は日によっては昼間にみえていたり、夜中しかみえなかったり、新月の場合は全く見えません。
月が真南にくる時間は一日約50分ほど遅くなっていきます。
観測できる日時に月が出ているか事前に確認する必要があります。
夏の満月は低い位置にある
夏の月は新月(月が見えない状態)の時には高い位置で真南に到達します。
逆に満月の時には低い位置で真南に到達します。
なので、月の形が満月に近いほど観察する方角に高い建物がある場合は観測は厳しくなります。
うちはマンションの10階でまわりに邪魔する建物があまりないため、観測には向いていました。
こういうことは観察していけば気づくことなのですが、観察をしようと思う前に月の出る時間と沈む時間、真南にくる時間、高度などをざっくり調べてからでないと、いざ月を観察しようと思ったら
月がないっ!?
見えないっ!!
ということになっていまいます。
観察にはある程度の日数や時間が必要、天気に左右される場合も
月の動きを観察するにはある程度の連続した日数を同じ場所で1時間ごとに観察しなければいけません。
おでかけの予定がつまっていて同じ時間に同じ場所(家のベランダなど)で観察する時間がとれない人には向かない自由研究です。
そして天気にも大きく左右されます。
雨の日はもちろん、曇りの日、雲の多い日もすぐに雲にかくれてしまって見えません。
晴れていても雲が多くて月が見えない日は意外に多いのです。
長男の場合は観察した年は雨や曇りの日が多く、思うように観察できなかったため、予定よりも観測の日数が少なくなってしまいました。
そうすると十分な観測結果を得られない場合があるので日数には余裕を持った方が良いです。
2023年夏休み(7月21日~8月31日)のおすすめ観測日
月出・正中・月没時刻と高度と月の形を表にしました。
この表を参考におすすめの観測日を紹介します。
※時刻等はお住いの地域により多少異なります。この表は東京都を基準にしています。
夕方から夜にかけて月を観察する場合
7月21日~31日、8月20日~29日ごろは月の南中(月が真南に到達する)時刻が14時半から22時半くらいの間なので、昼間から夜の月を長く観察できます。
7月31日〜8月5日頃は夜の出始めの月が観察できます。
地平線に近い月は赤くみえることがあるので、出始めの月を観察しておくことをおすすめします。
昼間に観察できる場合
7月20日~7月25日、8月17日~8月24日ごろは月の南中(月が真南に到達する)時刻が12時から17時くらいの間なので、午前中から観察できます。
総合のおすすめ
月を昼と夜合わせて長い期間と時間観察できる場合は、今年は7月20日~8月5日、8月17日~8月29日ぐらいが月の観察におすすめです。
夜に月が出始め、夜中から早朝にかけて月が沈む時間帯は子供が観察するには不向きです。
とはいえ、月の観察は天気に左右されることがあるので、一日中観察できなくても短い時間の観察で良いので、早めに取り組み長い期間観察できればできるほど月の動きがよくわかります。
満月は8月2日と8月31日です。
新月は8月16日です。この日は月は見えません。
月出、月入り、正中時間はこちらのサイトを参考にさせていただきました↓
各地のこよみ (日の出入り、月の出入り、南中時、月齢) - 国立天文台暦計算室
月の動きの観察 手順・やり方
月の観察の前の下準備
1.月の観測の前に月の動きの予想や疑問に思っていることを書いておく。
2.月を観測する日にちを決めておく 。→1か月昼間も夜も観測できるのが理想ですが、月入・月出・正中時間などを確認し観測できそうな日にちを決めておきましょう。
あまり詳しく調べすぎてしまうと月を観察する前に結果がわかってしまうので、ざっくり調べておくと良いと思います。
3.月の観察場所を決めて方位磁石で真南を測定する。
4.A4コピー紙の中心が真南になるようにして風景をスケッチしておく。
→方位、日付欄、月出・南中(正中)・月入時刻欄も書いておくと便利です。
→位置や高さなどがわかりやすいようになるべく細かく風景を描いておくと観測しやすいです。
5.スケッチしたものを観測の日数分コピーしておく
月の動きの観察
1.観測する日時に月を観察して月と時間をコピーした用紙に書き込む。
→形、色、傾き、高さなどよく観察して書き込む。その他に気づいたことなどをメモしておく。
2.一時間ごとに観測して月と時間を書き込む
3.次の日の同時刻に観測して、数日続ける。
4.観測結果をもとにまとめる。
自由研究のまとめ方
研究のテーマ(題名)・自分の名前 | |
研究のきっかけ | どうしてこのテーマを選んだかを書きます。なぜ?どうして?こんなことがしてみたい!そんな思いをまとめてみましょう。 |
予想 | どんな結果になるか先に考えてみる。 |
自由研究の方法と内容 | 自由研究に使った道具や材料、調べ方や手順、調べた場所やかかった時間なども順序良くまとめましょう。文字だけでなく絵や図、写真などを使うとわかりやすくまとめることができます。 |
自由研究の結果 | 実験や観察を行った結果を書きます。結果は図やグラフ、表にまとめるとわかりやすくなります。 |
わかったこと・感想・まとめなど | 研究前に予想していたことと結果は同じなのか、違うのか、調べてわかったことを書きます。楽しかった、難しかった、などの気持ちを素直に書くのもいいです |
まとめに必要な項目はこんな感じです。 まとめに必要な項目にあてはめながら、まとめていきました。
では、長男が小学4年生の時の「月の観察」の自由研究を紹介します。
※字が汚い、文章力が乏しい、まとめ方がいまいちなどはご容赦ください。あくまで参考のための一例です。
表紙(タイトル・名前)
自分で考えた自由研究のタイトルと学年・組・出席番号・名前を書いて表紙をつくりました。
調べたいと思った理由・予想
調べたいと思った理由
- 月の形によって月の動きがかわるのか知りたかったから
- 月が太陽と同じ動きなのか知りたかったから
月の動きの予想
- 太陽と同じように東から出て西にしずむ
- 月は太陽が沈んでから出て夜遅くにしずむ
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調べたいと思った理由と予想を書いておきます。
月の動きについてだけでなく、色の違い、大きさの違い、月の出る高さの違い、時間の違いなどの色々な項目の予想もたてておけば良かったです。
観察方法
かんさつ方法
- かんさつ場所を決め方位じしんで南を確かめて風景をスケッチする
- 月が出たら、観察場所、月の位置、形、傾き方、時刻を書き込む
- 1時間おきに月と時刻を書き込む
- 別の日にも同じ時刻に月を観察する
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実際の観察の手順を書きます。
月の観察
観察用紙に月と観測時間、色、形が書き込んであります。
8月5日~7日の連続3日、
8月11日~12日の連続2日の合計5日間観察しました。
本当はもっと観察する予定でしたが、雨や曇りの日が多く月が見える時が少なかったので、予定よりも少ない日数の観察になってしまいました。
8月11日~12日は南にくる時間が真夜中以降になってしまいますが、観察日が少なくなってしまったので、観察時間は少ないですが観察しました。
気づいたこと
観測した日に気づいたことをまとめてあります。
前日と比べて南の一番高い位置にきた時刻がどれくらい違ったか、色や形の変化などなんでもよいので気づいたことを書きます。
調べたこと 「赤い月」
観察中に月が赤く見える時があったので、気になったので調べました。
疑問に思ったことはどんどん調べると良いと思います。
感想とまとめ
さいごに自分のたてた予想と結果についてと感想をまとめます。
さいごに
月には「なぜ?」「どうして?」がたくさん詰まっています。
疑問に思うことはどんどん調べていくと良いと思います。
月の出る時間の変化、高さの変化、色の変化など気づくことがいっぱいです。
1か月続けて観察することができれば月の周期を知ることができ、より理解が深まると思います。
長男の場合は5日間という短い日数しか観察できませんでしたが、それでも毎日出てくる時間の変化や、色の変化、高さなど知っているようで知らないことに気づくことができました。
月の観察はなかなか難しいテーマなのですが、一度は自由研究で取り組んでじっくり観察してみると今まで何となく見ていた月のことがわかってよいと思います。
多少夜更かししても大丈夫な夏休みにぜひ観察してみてください。
月に興味を持ったら、こちらの図鑑が役に立ちます↓
星や星座に興味を持ったらこちらの図鑑が役にたちます↓
星座早見盤があると星座と月の動きの理解がより深まります↓
天体望遠鏡があれば月の模様まではっきり見ることができます。小型のエントリーモデルで十分観測できます↓
小学3年生の時の自由研究はこちらの記事で紹介しています。 ↓
小学5年生の時の自由研究はこちらの記事で紹介しています。↓
自由研究におすすめの紋切型の工作を紹介しています↓