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乳アレルギーの経口免疫療法を開始 実施方法と摂取記録と経過

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こんにちは、さくらこです。

二男(もうすぐ小2)には乳アレルギーがあり乳成分を完全に除去した生活をしていました。

このままでは、自然に食べれるようになるという可能性がほぼないので、医師の指導のもと経口免疫療法というアレルギー物質を摂取して耐性をつけていくという方法を開始しました。

二男の経口免疫療法のやり方や経過を紹介したいと思います。

【※注意※】二男は専門の医師の診察・指導のもと経口免疫療法を開始しています。自己判断での開始は大変危険ですので、必ず専門の医師の診察・指導のもとに行ってください。この記事は経口免疫療法がどんなものかのひとつの参考にするだけにして、専門医の診察・指導なしに真似することは絶対にしないでください。

経口免疫療法とは

経口免疫療法(Oral Immunotherapy, OIT)とは、「自然経過では早期に耐性獲得が期待できない症例に対して、事前の食物経口負荷試験で症状誘発閾値を確認した後に原因食物を医師の指導のもとで経口摂取させ、閾値上昇または脱感作状態とした上で、究極的には耐性獲得を目指す治療法」をいう。

 

二男の場合の乳の経口免疫療法の実施の経緯

二男の場合は血液検査の結果、乳のアレルギー値が高かったため今まで乳成分を完全除去していました。

血液検査の結果では小麦と卵も高い数値を示していましたが、その中でも一番低い小麦から食物経口負荷試験を実施し、5歳で小麦は除去解除になりました。

続いては卵の食物経口負荷試験を実施し、現在ゆでたまごの卵白を30g食べれるようになり、経口免疫療法を継続中です。

乳の除去期間中に誤食をして即時型のアレルギー症状(喉が痛い、咳、じんましん、顔の腫れ、気持ちが悪いなど)が出たことが過去に何度かあります。

微量の乳成分でもアレルギー症状がでてしまうため、乳は食物経口負荷試験を受けてもまだあまり意味がないと言われていました。

乳児期や幼児早期に発症した即時型食物アレルギーは3歳頃までに約5割、小学校入学頃までに8〜9割の人が治ってくるといわれています。

二男の場合は、小学生になるころの血液検査でもアレルギー値はあまり下がらず、誤食をしてアレルギー症状も出ていたため、このまま放っておいても、年齢とともに自然に乳が食べれるようになる可能性はほぼないと言われました。

二男本人は乳を食べれるようになりたいと思っています。

今回、もうすぐ小2になる頃に血液検査を実施して、乳のアレルギー結果が前回の1年前よりも下がっており、卵の摂取量が順調に増えて落ち着いているので乳も家でほんの微量から試していくことになりました。

ある程度の乳の増量が見込めれば、4か月後ぐらいの夏休みに一日入院をして乳の食物経口負荷試験を実施する予定になっています。

もし、乳の摂取がほんの微量でも困難な場合は食物経口負荷試験を見送ることになります。

※食物経口負荷試験とは

アレルギーが確定しているか疑われている食品を単回または複数回に分割して摂取させ、症状の有無を確認する検査

原因食物の確定診断や安全に摂取できる量の決定または耐性獲得の診断のために行う

 

乳の経口免疫療法の実施方法

 

二男は今までに超熟食パン6枚切りの一枚の量は試しに食べたことがあります。

超熟食パンの乳成分の含有量は一枚あたり0.09ml。

乳が含まれている食パンの中ではかなり微量です。

今回は超熟食パンではなく、本仕込食パン6枚切りを1gから始めることになりました。

超熟食パンが乳成分0.09ml/枚に対し本仕込食パンは6.6ml/枚の乳成分が含まれます。

本仕込食パンは超熟食パンの約73倍の乳成分が含まれていることになります。

まずは本仕込食パンを一日1gの摂取から始めて10回連続で無症状になったら2gへと増量していきます。

おそらく、唇が痒くなったり喉が痛くなったりの軽い症状が出ることもあるけれども、食べていくうちに慣れてくるので症状が出ても中止はせずに、次の日も同じ量を食べさせてくださいとのことでした。

症状が出た時のために、薬はあらかじめ処方していただきました。

二男の場合は現在、卵の経口免疫療法も実施しています。

卵と乳を同時刻に食べてしまうと、どちらの食物でアレルギー症状がでたのか紛らわしくなるので、一つの食品を試したら3時間以上の間隔をあけてから摂取します。

主に朝食で乳を試し、夕食で卵を食べています。

乳の経口免疫療法の経過

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↑本仕込食パン1g。約1cm角ぐらいの大きさです。
 

<本仕込食パンの摂取記録>

食べた日 摂取量 結果 症状その他
3月30日 1.0g × のどが痛い。 5分ほどでおさまる
3月31日 0.5g × 昨日よりは痛くないが、少しのどが痛い。すぐにおさまる
4月1日 0.5g × 昨日よりは痛くないが、少しのどが痛い。すぐにおさまる
4月2日 0.5g  
4月3日 0.5g  

初日:本仕込食パンを1gを食べて1分後ぐらいにのどが痛くなりました。症状は軽く5分ほどでおさまったので薬などは飲んでいません。

2日目:昨日1gで症状が出てしまい、二男がパンを食べると喉が痛くなるとわかっているのにパンを食べることは嫌がっていたので、半分の0.5gに減らしてみました。

半分に減らしたら嫌がらずに食べてくれました。

昨日よりは喉は痛くなりませんでしたが、少しまだ痛みを感じるようでした。すぐに痛みはおさまりました。

3日目:昨日と同じ0.5g食べました。昨日よりはのどは痛くありませんが、少しだけ痛みがあるようでした。

4日目・5日目:昨日と同じ0.5g食べました。全くのどは痛くなりませんでした。

 

まだスタートラインの1gにも達していませんが、一応0.5gで症状が出なくなりました。

 

あとがき

まだ乳を試しはじめたばかりなので、今後順調に進んでいくのか、それともなかなか進められないのかは未知です。

症状が出てしまった場合、症状が出るのにまた次の日食べさせるということには私も少し抵抗があり、躊躇してしまうことがあります。

二男のつらい表情を見るのは心苦しいです。

本人にも乳を食べれるようになりたいという意志がないと続けていくのは難しいものがあります。

ただ今のままでは、少しの量を間違えて摂取しただけでもアレルギー症状が出てしまうため、経口免疫療法を進めて、ある程度の量なら耐えられる体になって欲しいなと願っています。

今までは、私がついていて原材料を確認して食べさせていましたが、だんだんと大きくなってくると、外で友達とおやつを食べたり食事をしたりと、私や教師などが管理できないところで食べる機会が増えてきます。

そうなる頃には乳の制限がなくなっているといいなぁと願い、頑張って進めていきたいと思います。

幼いころの食物アレルギーは年齢とともに治ってくる場合が多いのですが、なかなか治る見込みがない場合、食物経口負荷試験や経口免疫療法を検討する方もいると思います。

そういう方たちのために、経口免疫療法がどんなものかが少しでもわかるように記事にしましたが、安易に試すことはせずに必ず専門医に相談し、医師の診察・指導のもとに実施してください。

 

卵の食物経口負荷試験を行ったときのことはこちらの記事で紹介しています。↓

sakurakoroom.hatenablog.com

 

 乳のアレルギー症状が出た時のことはこちらの記事で紹介しています。↓

sakurakoroom.hatenablog.com